Monroe KR, Murphy SP, Henderson BE, Kolonel LN, Stanczyk FZ, Adlercreutz H, Pike MC.
Nutr Cancer. 2007;58(2):127-35.
Monroeらは、食物繊維をさまざまな量で摂取するラテン系の自然閉経後女性を研究し、食物繊維摂取と血清中ホルモン値の関連性について発表した。
Monroeらは、女性242名のエストロン(E1)、エストラジオール(E2)、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)を測定し、食物頻度アンケートから定量化された食物繊維の摂取量(可溶性と不溶性を含む)とエストロゲン値の関連性を調査した。また、生物指標エンテロラクトン(enterolactone)も測定された。
食物繊維摂取量に対しE1値およびE2値が反比例
年齢、体重、その他非食事要因を調整した結果、最も摂取量の低い五分位数以下の女性群に比べ、最も摂取量の高い五分位数以上の女性群においてE1値が22%減少し、E2値が17%減少した(2Ptrend = 0.023と0.045)。
可溶性NSPおよび不溶性NSPと食物繊維の組み合わせによりE1値とE2値がさらに減少
可溶性および不溶性NSP(非でんぷん性多糖類)を食物繊維に組み合わせた結果、E1値が47%減少し、E2値が41%減少した。
しかし、可溶性NSP摂取量の増加により、E1値が64%増加し、E2値が69%増加した。
また、E1値に対するアボカドとグレープフルーツの有意的関連性が示唆された。(2Ptrend = 0.029と0.015)。
血清エストロゲン値に対する影響は、それぞれの食物繊維成分によって大きく異なる可能性を示した。
アボカドおよびグレープフルーツの血清エストロゲン値増加の関連性についてはさらに確認が必要である。
英語文献(リンク下記)