2008年10月20日 10:08
新しい研究結果によると、ビタミンBが軽度から中等度のアルツハイマー病患者における認識衰退の進行を妨げないことがわかった。
理論上は、ビタミンBがホモシステインレベルを下げるため、アルツハイマー病の症状を改善することが期待されていた。アルツハイマー病患者のホモシステインレベルは高いことが知られている。
研究主任であるDr. Paul S. Aisen(カリフォルニア大学サンディエゴ)は、「ビタミンB投与により、ホモシステインレベルを下げることには成功したが、それがアルツハイマー病の認識衰退の進行を妨げる事には繋がらなかった」と話している。
研究では、軽度から中等度のアルツハイマー病患者409名を高用量葉酸、ビタミンB6、B12群とプラセボ群にランダムに割り当てた。その後、アルツハイマー病評価基準を使い、認識衰退を評価した。
興味深いことに、プラセボ群に比べビタミンBサプリメント群の方がうつ症状をみせた。
この研究により、ホモシステインレベルを下げることによりアルツハイマー病に有益ではないことがわかった。
英語原文
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/short/300/15/1774