2008年10月16日 17:44
American Academy of Pediatrics(米国小児科学会)は、小児におけるビタミンDの推奨摂取量を200IUから400IUに変更したと発表した。新しい推奨摂取量はPediatrics誌11月号に掲載される予定。
ビタミンD欠乏によるリスクは数十年前から指摘されている。ビタミンD欠乏によるリスクには、くる病(乳幼児の骨格異常)、成長障害、倦怠感、興奮、幼児期の呼吸器感染、骨粗鬆症などがある。
最近では、ビタミンD欠乏と2型糖尿病、一部の癌、多発性硬化症、関節リュウマチのリスクが指摘されている。
「ビタミンDは、実はビタミンではなくホルモンであり、細胞を直接影響し、遺伝子転写を促進させるため、非常に強力である」、と米国小児科学会のDr. Frank Greerは話す。
ビタミンD欠乏は、世界中の全年齢層にみられる。
ビタミンDの主要供給源は太陽の紫外線照射であるが、専門家は出来るだけ直射日光は避けるか日焼け止めクリームを使用することを推奨している。
また、ビタミンDは、脂肪性の魚、特定の魚油、もしくはビタミンDを与えられた鶏の卵黄以外の食べ物から充分に摂取するのは難しい。
Dr. Greerによると、ビタミンD400IUの摂取は安全であり、くる病を予防することが知られているが、他の疾病の予防には足りているか、またそれ以上の摂取量が安全かどうかはまだ不明である。
American Academy of Pediatricsホームページ
http://www.aap.org/pressroom/nce/nce08vitamind.htm