2009年7月31日 11:32
Cochrane Database Syst Rev. 2009 Jul 8;(3):CD005004.
緑茶には強力な抗酸化物質であるカテキンをはじめ、ポリフェノールが豊富に含まれており、Camellia sinensis(チャ)を原料とする紅茶やウーロン茶にも含まれるが、緑茶のポリフェノールには特有の癌予防効果の可能性があるとされている。
今回、51の研究、緑茶を日常的に飲んでいるアジア人計160万人を対象とする研究をレビューした。肝癌、乳癌および前立腺癌については緑茶による予防効果がある程度認められたものの、膀胱癌リスクは逆に増大する可能性が示唆された。食道癌、大腸癌、膵癌など消化管の癌では一致する結果が得られず、肺癌、膵癌、大腸癌の予防効果については限定された証拠しか認められなかったとしている。
ガンの予防効果についてはさらに徹底的な研究が必要であると述べるとともに、仮に利益がなくても望ましい緑茶の量は、緑茶3~5カップ(上限1200mg/日)(カテキン量250mg/日)であり、安全なハーブであるとしている。