2009年9月14日 14:36
今回のレビューでは,最も広く利用されているハーブ(イチョウ葉,セントジョーンズワート,高麗人参,ニンニク,エキナセア,ノコギリヤシ,カバ)について,西洋薬との相互作用の可能性が検討された。
方法としては、MEDLINE, Cochrane Library, EMBASEの各データベースを用いて,128のケースレポートと80の臨床試験が検出された。
結果,セントジョーンズワートについては肝薬剤代謝酵素チトクロームP450やP糖タンパク質の活性への促進・阻害を介した相互作用が見いだされた。(特に注意が必要である)
イチョウ葉については,omeprazole, ritonavir,tolbutamide値の低下,antiepileptics, aspirin (acetylsalicylic acid), diuretics, ibuprofen, risperidone, rofecoxib, trazodone,warfarinとの相互作用の報告がある。
高麗人参(Panax ginseng)はphenelzine やwarfarinと,カバはchlorzoxazone,levodopa,paroxetineと,ニンニク(Allium sativum)はchlorpropamide, fluindione, ritonavir,warfarin,chlorzoxazoneとの相互作用に注意が必要である。
エキナセアは,caffeineやmidazolamのクリアランスに影響を与える可能性が示唆されている。
以上のデータから,ハーブサプリメントの一部には医薬品との相互作用に中が必要な成分があるので注意が必要である。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrezから
Drugs. 2009;69(13):1777-98.を検索