2009年11月13日 14:05

周産期うつ病と栄養素の関連

 

このレビューの目的は、周産期うつ病と栄養素の役割を調べることにある。周産期うつ病は、産後うつ病の約1216%の発病率に比べると20%と高い。

うつ病の危険因子は、遺伝子的、環境的だけでなく、社会的、心理的、生物学的要因も含まれる。生物学的要因で、栄養素不足と気分のむらで相関関係にあるものは、葉酸、ビタミンB12、カルシウム、鉄分、セレン、亜鉛とオメガ3不飽和脂肪酸である。その中でもオメガ3不飽和脂肪酸が妊婦のうつ病には最も注目されてきた。

 

そこで、周産期うつ病と栄養との関連についての多数のランダム化比較試験、コホート研究、および生態学的研究の結果をレビューしたところ、オメガ3不飽和脂肪酸の摂取量が少ないと、うつ病発症率が高くなった。

 

さらに典型的な洋食を食べている女性は、栄養のアンバランスは想像より起こりがちである。

 

また、多くの研究が妊婦によるオメガ3不飽和脂肪酸、葉酸、ビタミンB、鉄分、カルシウムの摂取不足を指摘し、妊娠中の貯蔵養分の枯渇によって、産後うつ病のリスクも高まる可能性があるとしている。

 

J Am Diet Assoc. 2009 Sep;109(9):1566-75.