2011年8月 5日 17:22

食物繊食物繊維摂取と循環器病発症リスクとの関係について

 

 

日本人4574歳の男女約87千人を平成16年(2004年)まで追跡した調査結果にもとづいて、食物繊維摂取量と循環器病発症との関連を調べた結果を専門誌で論文発表されました。

 

86,387の追跡期間中、脳卒中2,553人、虚血性心疾患684人の発症を観察しました。アンケートから計算された食物繊維摂取量によって、5つの群に分けて(順に下位から20%未満、20%~40%未満、40%~60%未満、60%~80%未満、80%~100%の5群)、食物繊維摂取量が最も少ない群と比較して、その他の群で循環器病の発症リスクが何倍になるかを解析しました。

 

結果、食物繊維摂取量が最も少ない群(1)を基準に、食物繊維の摂取量が多い群(第3群~第5群)において、女性の循環器病発症のリスクが低いことがわかりました。しかし、男性ではこのような結果がみられませんでした。食物繊維を多く摂取すると循環器病発症リスクが低くなることがわかりましたが、喫煙によりその予防効果が見えなくなりました。食物繊維のタイプ別では、水溶性よりも不溶性食物繊維の方でより高い循環器病発症予防効果がみられました。

 

 

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?term=21654702

 

 

Eur J Clin Nutr. 2011 Jun 8. doi: 10.1038/ejcn.2011.100.