2011年9月16日 14:17
更年期の骨喪失と更年期症状における大豆イソフラボンの効果
更年期の骨喪失と更年期症状における大豆イソフラボンサプリメントの効果を調べるために、45~60歳の閉経期女性248人を対象としたランダム化二重盲検試験がおこなわれた。
対象者の試験開始時の骨密度レベルは健常で、ボランティア126人をプラセボ群、122人を大豆イソフラボンサプリメント群にランダムに割り付けた。
大豆イソフラボンサプリメント群には大豆イソフラボン1日200mgを2年間投与した。2年後、股関節と脊椎の骨密度を測定したが差はなかった。
更年期症状に関しては、当初、176人が顔面紅潮、寝汗、不眠、性欲低下または膣乾燥などの症状を1つ以上報告していたが、試験終了時には顔面紅潮を除き群間差は見られなかった。
顔面紅潮は大豆イソフラボンサプリメント群の48%以上、プラセボ群では約32%にみられた。また、統計学的有意差はなかったが、大豆イソフラボンサプリメント群の方が便秘が多かった。
脊椎の骨喪失は、大豆イソフラボンサプリメント群のサブグループでビタミンDレベルが20ng/ml未満の女性のほうが少なかった。
結果、大豆イソフラボン1日200mgを2年間投与しても、更年期の骨喪失と更年期症状は予防できないと結論付けた。
Arch Intern Med. 2011;171(15):1363-1369