2012年1月20日 12:26

閉経後女性における豆類、大豆、豆腐、イソフラボンによる子宮内膜がんのリスク:コホート研究

 

 

 

大豆やほかの豆類に含まれる植物性化学物質は、子宮内膜癌のリスクを軽減すると言われているが、今回、イソフラボン類の影響が検討された。

 

19938月から19968月までにMultiethnic Cohort (MEC) Studyに登録された閉経後女性46027名を対象に13.6年間フォローされた。


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名が子宮内膜がんと診断された。
食事の摂取について、解析したところ、子宮内膜がんのリスクの軽減には総イソフラボン摂取、ダイゼイン摂取、ゲニステイン摂取が関連していた。

総イソフラボン摂取は、5分位の群で最高摂取量群7.82㎎以上/1000kcal/d と最低摂取量群1.59㎎以下/1000kcal/dでは最高摂取量群が34%、リスクが軽減されていた。

ダイゼイン摂取は、5分位の群で最高摂取量群3.54㎎以上/1000kcal/d と最低摂取量群0.07㎎以下/1000kcal/dでは最高摂取量群が36%、リスクが軽減されていた。

ゲニステイン摂取は、5分位の群で最高摂取量群3.40㎎以上/1000kcal/d と最低摂取量群0.69㎎以下/1000kcal/dでは最高摂取量群が34%、リスクが軽減されていた。

一方、豆類、大豆、豆腐、グリステインについては、有意な相関は見られなかった。

子宮内膜がん発症数は、総イソフラボン摂取量の5分位の群で最高摂取量群と最低摂取量群では1年間あたり女性100000名あたり55107であった。

 

 

よって、閉経後女性において、イソフラボンの豊富に含む食品を多く摂取することで、子宮内膜がんのリスクを低下させることが示唆される。

 

J Natl Cancer Inst. 2011 Dec 12.