2014年10月15日 21:37
クルクミンは、南アジア料理によく見られるスパイスでありカレーの材料でもあるターメリックの一成分です。ターメリックは、ショウガの仲間です。これは、炎症の低減に役立つことで知られていますが、アルツハイマー病を予防する効果やその進行を遅らせる効果があるかもしれないことが、最近の研究で示唆されています。ある新しい研究では、クルクミンが肥満者に特有の効果をもたらすことが示唆されています。
肥満は、炎症ならびに免疫活性化の増大を伴います。人の場合もラットの場合も、過量の腹部脂肪組織があると、PAR2という炎症性タンパク質が増加します。脂肪細胞は、レプチンやアディポネクチンなどのホルモンを産生する内分泌器官でもあります。肥満者の脂肪細胞は一般より大きく、インスリン抵抗性を助長する様々な物質も生み出します。
クルクミンは、炎症マーカーであるサイトカインIL-1s、VEGF、IL-4などの血清値に影響を及ぼし、その有意な低下をもたらしますが、抗炎症性サイトカインの値は下がりません。最近発表されたこの研究では、30人の肥満者を2グループに分け、片方では500 mgのクルクミンを1日2回、片方では対照としてプラセボを与えました。この処置を4週間続けた後、2週間の休薬期間を設け、その後、両グループを入れ替えて、さらに4週間処置を行いました。
クルクミン療法により、一部のマーカーや抗炎症マーカーは影響を受けませんでしたが、炎症促進性マーカーには有意な低下が見られました。(Ganjali S, et al., Investigation of the effects of curcumin on serum cytokines in obese individuals: a randomized controlled trial. ScientificWorldJournal. 2014 Feb 11;2014:898361. doi: 10.1155/2014/898361.) 食事で、またはサプリメントとしてクルクミンを摂ると数々の効果が得られることは、以前の諸報告によって示唆されています。様々な疾患に対する数々の効果を見るには、下記の論文が良いでしょう: Aggarwal BB, Harikumar KB, Potential therapeutic effects of curcumin, the anti-inflammatory agent, against neurodegenerative, cardiovascular, pulmonary, metabolic, autoimmune and neoplastic diseases (抗炎症剤であるクルクミンによる、神経変性疾患・循環器疾患・肺疾患・代謝性疾患・自己免疫疾患・腫瘍性疾患に対する潜在的治療効果). Int J Biochem Cell Biol. 2009 Jan;41(1):40-59.
【コンクルージョン】
完全な健康プログラムでは、体重管理が重要な部分となります。体重を減らすプログラムは、成功しないことで有名です。減量の策略などありません。ただ、健康に良い食事をして、適度な運動をすることです(食事については、これまで何度も書いてきたように、新鮮な野菜と果物、全粒穀物、マメ科植物、種子類およびナッツ類をたくさん摂り、糖分や脂肪分の多い加工食品、ならびにほとんどの獣肉と全脂肪乳製品を避けることです)。過体重や肥満の人は、クルクミン(ターメリックの標準エキス)500 mgを1日2回摂るのが良策です。これは、標準体重の人にも役立つ可能性があります。
肥満は、炎症ならびに免疫活性化の増大を伴います。人の場合もラットの場合も、過量の腹部脂肪組織があると、PAR2という炎症性タンパク質が増加します。脂肪細胞は、レプチンやアディポネクチンなどのホルモンを産生する内分泌器官でもあります。肥満者の脂肪細胞は一般より大きく、インスリン抵抗性を助長する様々な物質も生み出します。
クルクミンは、炎症マーカーであるサイトカインIL-1s、VEGF、IL-4などの血清値に影響を及ぼし、その有意な低下をもたらしますが、抗炎症性サイトカインの値は下がりません。最近発表されたこの研究では、30人の肥満者を2グループに分け、片方では500 mgのクルクミンを1日2回、片方では対照としてプラセボを与えました。この処置を4週間続けた後、2週間の休薬期間を設け、その後、両グループを入れ替えて、さらに4週間処置を行いました。
クルクミン療法により、一部のマーカーや抗炎症マーカーは影響を受けませんでしたが、炎症促進性マーカーには有意な低下が見られました。(Ganjali S, et al., Investigation of the effects of curcumin on serum cytokines in obese individuals: a randomized controlled trial. ScientificWorldJournal. 2014 Feb 11;2014:898361. doi: 10.1155/2014/898361.) 食事で、またはサプリメントとしてクルクミンを摂ると数々の効果が得られることは、以前の諸報告によって示唆されています。様々な疾患に対する数々の効果を見るには、下記の論文が良いでしょう: Aggarwal BB, Harikumar KB, Potential therapeutic effects of curcumin, the anti-inflammatory agent, against neurodegenerative, cardiovascular, pulmonary, metabolic, autoimmune and neoplastic diseases (抗炎症剤であるクルクミンによる、神経変性疾患・循環器疾患・肺疾患・代謝性疾患・自己免疫疾患・腫瘍性疾患に対する潜在的治療効果). Int J Biochem Cell Biol. 2009 Jan;41(1):40-59.
【コンクルージョン】
完全な健康プログラムでは、体重管理が重要な部分となります。体重を減らすプログラムは、成功しないことで有名です。減量の策略などありません。ただ、健康に良い食事をして、適度な運動をすることです(食事については、これまで何度も書いてきたように、新鮮な野菜と果物、全粒穀物、マメ科植物、種子類およびナッツ類をたくさん摂り、糖分や脂肪分の多い加工食品、ならびにほとんどの獣肉と全脂肪乳製品を避けることです)。過体重や肥満の人は、クルクミン(ターメリックの標準エキス)500 mgを1日2回摂るのが良策です。これは、標準体重の人にも役立つ可能性があります。