2015年7月 4日 18:46
  

メキシコ系米国人を対象とした研究で、カモミールの摂取が高齢女性の長寿と関連する可能性があることがわかった。カモミールはハーブの一種で、代替医療にも用いられる。

「The Gerontologist」オンライン版に4月29日掲載された研究結果で、米テキサス大学医学部(ガルベストン)家庭医学助教授のBret Howrey氏らが米国立衛生研究所(NIH)の資金援助を受けて実施した。

研究では、米国南西部のメキシコ系米国人、約1,700人を2000年から2007年まで追跡。対象者は全員65歳以上で、うち約14%がカモミールの使用を報告した。

年齢、喫煙、慢性的な健康状態などの因子を考慮して調整したところ、カモミールを消費している女性では、期間中の死亡リスクが約28%低下していた。一方、男性の寿命には影響しないようだった。なお本研究では、カモミールと長寿の関連は示されたが、因果関係は証明されていない。

同氏は今回の研究の限界として、対象者のうち26%しか正常体重でなかった点、対象者の食生活に関する情報がない点などを挙げている。カモミールの消費者は、全般として健康的な生活をしている可能性もあるという。

この報告を受け、一部の専門家は研究の妥当性に疑問を示し、「カモミールがお茶、錠剤、ローションなど、どのような形式で使用されたかも不明だ」と指摘している。Howrey氏はこの指摘を認めつつも、「カモミールは一般に非毒性で比較的安く、入手しやすい」として、カモミールの使用を勧めている。


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For more about chamomile, try the National Center for Complementary and Integrative Health.

SOURCES: Bret Howrey, Ph.D., assistant professor, Department of Family Medicine, University of Texas Medical Branch, Galveston; Diane McKay, Ph.D., director, Graduate Certificate Program, and assistant professor, Friedman School of Nutrition Science and Policy, Tufts University, Boston; April 29, 2015, The Gerontologist