2015年9月16日 13:25
   

白パンや白米、ソーダなどに含まれている精製炭水化物を多量に摂っていると、ウエストラインが大きくなるだけでなくうつ病リスクも高まる可能性があるとの報告が、「American Journal of Clinical Nutrition」8月5日号に掲載された。米コロンビア大学(ニューヨーク)助教授のJames Gangwisch氏らの研究。

一方、全粒穀物、野菜、果物、食物繊維を多く摂ると、うつ病リスクが低下することも判明した。今回の結果は、「精製」炭水化物とうつ病リスク上昇との関連性を示したものであり、直接的な因果関係は判明していないものの、うつ病患者が炭水化物を摂りたがる傾向があることはよく知られているという。

Gangwisch氏らは、「女性の健康イニシアチブ(WHI)」にて米国24州およびコロンビア特別区にある40の医療施設で収集した50~79歳の女性7万人超の栄養とメンタルヘルスの記録を精査した。試験登録前の3年間に、薬物などの乱用、うつ病、他の精神疾患の既往があった女性はいなかった。

試験終了時、精製された糖質の摂取量が多い人ほど血糖値が高く、うつ病を発症する可能性が高かったことがわかった。

Gangwisch氏は、「理由として考えられるのは、これらの食品の摂取により血糖値が急激に上昇・低下し、その結果、不安、被刺激性、飢餓が増大した可能性がある。また、血糖値の低下は疲労感につながることが多い」と述べている
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SOURCES: James E. Gangwisch, Ph.D., assistant professor, department of psychiatry, division of experimental therapeutics, College of Physicians and Surgeons, Columbia University, New York City; Connie Diekman, M.Ed., R.D., director, university nutrition, Washington University, St. Louis; Penny Kris-Etherton, Ph.D., R.D., registered dietitian and professor, nutrition, Penn State University, University Park, Penn.; Lona Sandon, R.D., assistant professor, clinical nutrition, University of Texas Southwestern Medical Center at Dallas; Aug. 5, 2015, The American Journal of Clinical Nutrition

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