2015年9月16日 13:46
   

皮膚科専門医によると、ニッケルはアレルゲンとの接触で起きる発疹、つまりアレルギー性接触皮膚炎の最も多い原因の1つだという。

米スタンフォード病院・診療所(SHC、カリフォルニア州)臨床助教授のJennifer Chen氏は、宝飾品類、食事、医用インプラント、塗り薬に含まれるニッケルによってアレルギー性接触皮膚炎が生じる可能性があるとしている。

通常、この金属に対するアレルギー反応はネックレスやベルトのバックル、ジッパーなど、物に接触した部分の皮膚に生じるが、食物の場合、身体のより広い範囲に生じる可能性がある。ニッケルを多く含む食物にはナッツ、種子、チョコレート、小麦、ライ麦がある。食事のニッケルに対するアレルギー反応はニッケルアレルギーの中でも多くはないが、認識しておく必要があるという。

ニッケルは、整形外科、歯科、婦人科、心血管用の機器など、医用インプラントにも使用されている。Chen氏は、「金属アレルギーの既往がある人は事前に医師と話し合うべきだ。また、埋め込み後に発疹が発現した場合も医師と話す必要がある」と話す。

アレルギー性接触皮膚炎の原因としてもう1つ考えられるのは、コルチコステロイドなど皮膚に塗布する薬剤だ。Chen氏は、「局所治療で発疹が改善しない場合や症状が悪化する場合、または治療を中止するとすぐに症状が再発する場合は、アレルギーが原因かどうか医師に調べてもらうとよい」と述べている。


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The U.S. National Library of Medicine has more about rashes.

SOURCE: American Academy of Dermatology, news release, Aug. 20, 2015