ビタミンDが認知症のリスクを下げる可能性
ビタミンDに関する別の新しい研究によると、ビタミンDは、認知症とアルツハイマー病のリスクを下げる可能性があるということです。
この研究は、調査の開始時点で認知症も循環器疾患も脳卒中もなかった高齢通院患者1,658人について調べ、平均5.6年間追跡したものです。
追跡期間中、原因を問わない認知症の発症者は171人で、そのうち102例はアルツハイマー病でした。(Littlejohns
TJ, et al., Vitamin D and the risk of dementia and Alzheimer’s disease.
Neurology 2014 Sep 2;83(10):920-8.)
重度の欠乏症と見なされたグループでは、ビタミンD値が10
ng/mLを下回っており、ビタミンD値が20
ng/mL以上であったグル―プと比べて、原因を問わない認知症の発症リスクが2.25倍高くなっていました。
ビタミンD値が10~20 ng/mLの範囲にあったグループでは、20 ng/mL以上であったグル―プと比べて、そのリスクが53%高くなっていました。
アルツハイマー型認知症のリスクについては、ビタミンD値が欠乏域(10 ng/mL未満)にあったグループでは2.22倍になっていました。
10~20 ng/mLのグループでは、20
ng/mL以上のグル―プと比べて、そのリスクが69%高くなっていました。
【コンクリュージョン】
上記の研究をはじめとする多くの研究結果から、ビタミンDは、骨の健康維持だけでなく、それをはるかに超えた役割を果たすことは明らかです。
この2つめの記事にあるとおり、ビタミンD評議会の推奨範囲内にビタミンD値を保つことです。
そのためには1日5,000
IUをサプリメントで摂ることをビタミンD評議会は推奨していますが、これはかなり変わりやすいので、自分の必要量はそれより多い場合も少ない場合もあります。