2016年1月17日 22:17

今年4月に開始予定されている、掛かりつけ薬局制度

 【健康サポート薬局】とは!!


【タイトル】 

厚生労働省健康サポート薬局のあり方について 平成27年9月24日
健康情報拠点薬局(仮称)のあり方に関する検討会」


内容はこちらをクリックしてください。


【上記健康サポート薬局の基準案を要約すると】

厚生労働省では、重度の要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を推進しています。

地域包括ケアシステムの中で、かかりつけ薬剤師・薬局が、地域住民による主体的な健康の維持・増進を支援する上で必要とされる基準・資質等について検討会で議論され、このたび、かかりつけ薬剤師・薬局の基本的機能および健康サポート薬局の要件がまとまり、公表されました。今回のとりまとめを受け、健康サポート薬局の公表制度の創設に向けて更に検討が進められることとなっています。

以下は、『健康サポート薬局のあり方について(平成27年9月24日)』の抜粋です。

かかりつけ薬剤師・薬局の基本的機能について

検討会では、① 服薬情報の一元的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導、② 24時間対応、在宅対応、③ かかりつけ医を始めとした医療機関等との連携強化の3つの視点から基準の検討が行われた。

① 服薬情報の一元的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導
  • かかりつけ薬剤師がいついるのか分かるような薬局の業務運営体制を整備している
  • 患者がかかっている全ての医療機関を把握し、一般用医薬品を含めた服薬情報を一元的・継続的に把握・記録している
  • 残薬管理、副作用などのフォローアップを実施する
  • お薬手帳の意義・役割を説明し、お薬手帳の一冊化・集約化に努める
  • 自局以外をかかりつけ薬局としている患者に薬剤を交付する場合は、患者のかかりつけ薬剤師・薬局に対し適切に協力することが望ましい
  • かかりつけ薬剤師・薬局の意義、役割、適切な選び方を説明し、かかりつけ薬剤師・薬局を選ぶよう促している
24時間対応、在宅対応
  • 原則、開局時間外であっても24時間、患者からの相談等に対応する体制を整備している
  • 在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績がある
 ③ かかりつけ医を始めとした関係機関等との連携強化
  • 処方箋に疑義がある場合は、疑義照会を行い、必要に応じて副作用・服薬情報をフィードバック、処方提案に適切に取り組む
  • 地域住民からの一般用医薬品等の使用に関する相談や健康の維持・増進に関する相談に適切に対応し、必要に応じ医療機関への受診勧奨を行う
  • 高齢者や難病患者、重症心身障害児など地域の患者を適切に支援できるよう、多職種と連携体制を構築している

 

【健康サポート機能を有する薬局の機能について】

健康サポート機能を有する薬局は、かかりつけ薬剤師・薬局の基本的な機能を備えた薬局のうち、地域住民による主体的な健康の維持・増進を積極的に支援する薬局であり、求められる要件として以下の7つが挙げられる。

① 地域における連携体制の構築
  • 一般用医薬品等に関する相談を含め、健康の維持・増進に関する相談を受けた場合は、受診勧奨に適切に取り組む
  • 健康の維持・増進に関する相談に対し、地域包括支援センターなどの連携機関への紹介に取り組む
  • 地域の一定範囲内で、医療機関その他の連携機関とあらかじめ連携体制を構築し、連絡・紹介先リストを作成している
  • 利用者の同意が得られた場合に、必要な情報を紹介先の医療機関等に文書(電子媒体を含む。)により提供する
  • 地域の行政や医師会等が実施・協力する健康の維持・増進その他の各種事業等に積極的に参加する
② 薬剤師の資質確保
  • 一般用医薬品や健康食品等に関する助言や健康の維持・増進に関する相談、適切な専門職種や関係機関への紹介等に関する研修を修了し、一定の実務経験を有する薬剤師が常駐している
③ 薬局の設備
  • 薬局内に、パーテーション等で区切られた相談窓口を設置する
④ 薬局における表示
  • 健康サポート機能を有する薬局であることや、一般用医薬品や健康食品等に関する助言、健康の維持・増進に関する相談を積極的に行っている旨を薬局の外側の見えやすい場所に掲示する
  • 薬局で実施している健康サポートの具体的な内容について、薬局内で分かりやすく提示する
⑤ 要指導医薬品等の取扱い
  • 要指導医薬品等、衛生材料、介護用品等について、利用者自らが適切に選択できるような体制を有し、かかりつけ医との適切な連携や受診の妨げとならないよう、適正な運営を行う
  • 要指導医薬品等や健康食品等に関する相談を受けた場合には、利用者の状況や要指導医薬品等や健康食品等の特性を十分に踏まえ、専門的知識に基づき説明する
⑥ 開局時間
  • 平日の開局日には連続して開局(午前8時から午後7時までの時間帯に8時間以上が望ましい)。さらに土日どちらかにも一定時間開局している
⑦ 健康相談・健康サポート
  • 一般用医薬品や健康食品等の安全かつ適正な使用に関する助言や健康の維持・増進に関する相談に対応する
  • 販売内容や相談内容(受診勧奨や紹介の内容を含む。)を記録し、一定期間保存している
  • 積極的に健康サポートの具体的な取組を実施する
    (例)薬剤師による薬の相談会の開催や禁煙相談の実施 等
  • 地域の薬剤師会等を通じ自局の取組を発信し、必要に応じ、地域の薬局の取組を支援する
  • 国、地方自治体、関連学会等が作成する健康の維持・増進に関するポスターの掲示やパンフレットの配布により、啓発活動に協力している