2016年2月18日 03:24
 

ベリー類、柑橘類、赤ワインに含まれるフラボノイドが男性の健康な勃起維持に役立つ可能性があり、フラボノイドの豊富な食品が勃起障害リスクの低減に関連していることが、「American Journal of Clinical Nutrition」オンライン版に1月13日掲載された研究で示唆された。英イースト・アングリア大学栄養学教授のAedin Cassidy氏らの研究。

フラボノイドは、果物や野菜に含まれる色素だ。研究では、3種類のフラボノイド――アントシアニン、フラバノン、フラボンが、勃起障害の予防に及ぼすベネフィットが最も大きいことが判明した。アントシアニンはブルーベリー、チェリー、ブラックベリー、ラディッシュ、赤ワインなどに含まれ、フラバノンとフラボンは柑橘類に含まれている。

Cassidy氏らは、1986年以降の定期的な健康調査に回答した中高年男性2万5,000人超を対象として研究を実施。2000年、2004年、2008年に、性交渉をもつのに十分な勃起があるか、それを維持できるかを回答してもらい、フラボノイドの豊富な食品の摂取量と比較した。

その結果、果物の総摂取量が多い人では勃起不全リスクが14%低下していた。また、フラボノイドの豊富な食品を摂取しており、運動の習慣がある人では、同リスクは21%低下していた。フラボノイドの恩恵は、70歳未満の男性で特に大きかった。

Cassidy氏は、「フラボノイドの豊富な食品を定期的に摂取していた男性では勃起不全リスクが10%低かった。量でいえば週2~3皿分に過ぎない」と話している。

ただし、今回の研究は、フラボノイド摂取と勃起障害の関連性を見出したが、因果関係は示していない。他の専門家は、果物や野菜の摂取量は、健康なライフスタイルを示す指標の一部にすぎない可能性があると指摘している。

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For more on erectile dysfunction, visit the U.S. National Institutes of Health.

SOURCES: Bruce Gilbert, M.D., director, reproductive and sexual medicine, Northwell Health's Arthur Smith Institute for Urology, New Hyde Park, N.Y.; Drogo Montague, M.D., urologist and director, Center for Genitourinary Reconstruction, Cleveland Clinic; Landon Trost, M.D., urologist, Mayo Clinic, Rochester, Minn.; Jan. 13, 2016, American Journal of Clinical Nutrition

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