アレルギー患者に対する皮下免疫療法は、高齢になっても有益である可能性が、シレジア医学大学(ポーランド、カトヴィツェ)の Andrzej Bozek氏らの研究で示唆された。論文は「Annals of Allergy, Asthma and Immunology」2月号に2月9日掲載された。
今回の研究では、65~75歳の花粉症患者60人を対象として、皮下免疫療法またはプラセボのいずれかを3年間投与した。その結果、皮下免疫療法を受けた患者では症状が55%軽減し、抗アレルギー薬の使用が64%減少した。
Bozek氏は、「高齢者は他にも健康問題があることが多く、花粉症の診断・管理が難しくなる。今回の研究結果は、免疫システムが老化しても、皮下免疫療法の有効性を著しく低減させることはないことを示唆している」と述べている。
同氏によると皮下免疫療法は、小児や成人に対する有益性は確認されているが、高齢者を対象とした研究は従来ほとんど実施されていなかった。しかし、花粉症は65歳以上の高齢者でも多くみられるという。
この結果を受け、米国アレルギー・喘息・免疫学会(ACAAI)元会長のIra Finegold氏は、「高齢者の場合、喘息、冠動脈疾患、うつ病、高血圧などの疾患が優先されてしまい、花粉症はさほど重要でない問題として無視されがちだ。
また、団塊世代の患者はアレルギーがあることに気づいておらず、担当医が皮下免疫療法を提案していない可能性もある。今回の研究は、皮下免疫療法がこうした人々に極めて有効であることを示している」とコメントしている
More information The American Academy of Family Physicians has more about allergy shots. SOURCE: American College of Allergy, Asthma and Immunology, news release, Feb. 9, 2016 |