2016年6月20日 15:34
 1-2 HDN5月30日「ヘルスハイライト」No.1

低塩分食は心臓の健康にとって危険であるかもしれない――マックマスター大学(カナダ、オンタリオ州)臨床疫学・生物統計学准教授のAndrew Mente氏らの報告した研究結果が物議を醸している。この論文は「The Lancet」オンライン版に5月20日掲載された。

Mente氏は、「食事中の塩分を1日3g未満に制限することは、高血圧患者が塩分を摂り過ぎた場合と同様に、心疾患リスクを上昇させる。塩分は高すぎも低すぎもしないことが健康に最も良い」と話している。

米国心臓協会(AHA)は、今回の研究は塩分摂取量を誤った方法で推定しているとして強く批判。AHA前会長のElliott Antman氏は、「この解析は新しい情報を提供しておらず、大きな欠陥もある。ナトリウムの推奨摂取量は、これまでの1日1,500mg(食塩換算で約3.8g)未満で変わりはない」と話す。AHAによれば、ほとんどの米国人は、その2倍以上の1日約3,400mg(食塩換算で約8.6g)のナトリウムを摂取している。

今回の分析に基づけば、減塩を心配する必要があるのは高血圧患者のみだとMente氏は主張している。研究によると、低塩分食(1日3g未満)により、高血圧でない人の心臓発作または脳卒中リスクは26%上昇し、高血圧患者では34%上昇した。一方で、高塩分食(1日7g以上)により、高血圧患者では同リスクが23%上昇したが、血圧が正常であればリスクが上昇することはなかったという。

今回の解析では、塩分摂取量を測定して心臓の健康を追跡した4件の研究を統合した。計49カ国の13万3,000人以上が対象となった。各研究では、各対象者から早朝尿検体を1回採取し、1日塩分摂取量を推定した。AHAはこの推定法が問題だと指摘している。

https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/dieting-to-control-salt-health-news-191/could-low-salt-diet-be-hazardous-to-your-health-711200.html