世界保健機関(WHO)の定義でヨーロッパ地域に属している53カ国では、2016年に400万人超が心疾患で死亡していた。これはヨーロッパ地域全体の死亡者数の45%を占めており、がんによる死亡者数は心疾患の半数以下であったという。
今回の研究では、現在、ベルギー、デンマーク、フランス、イスラエル、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スロベニア、スペイン、英国の12カ国では、男性の死因においてがんが心疾患を上回ることが明らかにされた。また、デンマークとイスラエルでは、女性の死因でもがんが心疾患を上回っていることが判明した。この知見は「European Heart Journal」オンライン版に8月14日掲載された。
研究を率いた英オックスフォード大学(イングランド)のNick Townsend氏は、「この数字は、ヨーロッパ各国の間で(心疾患および脳卒中による)死亡者数に大きなばらつきがあることを浮き彫りにする」と述べている。
がんによる死亡者数が心疾患よりも多い国はいずれも西ヨーロッパにあり、そのうち9カ国は2004年より前から欧州連合(EU)に加盟しているという。一方、心疾患と脳卒中による死亡者数が特に多い国は東ヨーロッパにみられる傾向があると、同氏は指摘している。
「(心疾患および脳卒中の)予防と治療にはヨーロッパ全域で進歩がみられ、死亡者数が減少しているものの、その進歩は全域で一貫したものではないことが明らかである。
一部の国で結果の向上がみられ、他の国ではみられない理由について、さらに詳しく研究する必要がある」と同氏は述べ、各国のデータを収集・比較することにより、医療従事者や政府が不均衡をなくすための介入措置の標的を定めることができると付け加えている。
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The U.S. Centers for Disease Control and Prevention has more on heart disease.
SOURCE: European Heart Journal, news release, Aug. 14, 2016
