2017年2月20日 12:42
 Woman sleeping in bed. Woman sleeping isolated on white background.
睡眠中に免疫系がどのように回復するのかに関する洞察が得られたとの報告が、「American Journal of Physiology — Regulatory, Integrative and Comparative Physiology」2016年10月1日号に掲載された。ドイツ、テュービンゲン大学医療心理学・行動神経生物学部のLuciana Besedovsky氏らの研究。

同氏らは、健康な若年男性14人(平均年齢25歳)を対象として、夜間に睡眠をとったときと一晩中起きているときにそれぞれ採血し、その検体から免疫系の基礎となる白血球であるT細胞の濃度について分析した。

その結果、被験者が夜間に十分な睡眠をとった場合は、全タイプのT細胞の濃度が就寝後3時間以内に低下したが、一晩中起きていた場合は高いままであった。睡眠中にT細胞が血流からどこへ移動するのかは不明だが、過去の研究では、リンパ節に集積する可能性が示唆されているという。

Besedovsky氏は、「睡眠中の血中T細胞濃度の急速な低下は、一晩眠らないだけでも免疫系に影響が生じることを示している。これは全般的な健康に規則的な睡眠が重要である理由の1つかもしれない」と述べている.


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The U.S. National Institute of Allergy and Infectious Diseases has more on the immune system.

SOURCE: American Journal of Physiology Regulatory, Integrative and Comparative Physiology, news release