2017年6月20日 12:49

■注意喚起および勧告内容
2017年5月29日、厚生労働省と福岡県が医薬品成分 (ヨヒンビンなど) を含むいわゆる健康食品3品目 (下記の一覧参照:写真は福岡県報道発表資料より加工転載) に注意喚起。

厚生労働省と福岡県は当該製品を使用しないように、また、使用して体調に不安を感じている場合は医療機関または最寄りの保健所に相談するように勧告。


製品名写真検出された医薬品成分
RAPIDCUTS SHREDDED
(ラピッドカット シュレデッド)
ヨヒンビン
alli
(アライ)
オルリスタット
EMERGE HC
(エマージュ ハードコア)
ヨヒンビン
ベルベリン

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■解説
福岡県による買上調査によって判明した事例。平成28年12月にインターネット販売業者13社から購入した14品目 (痩身系6品目、強壮系8品目) について検査を行ったところ、痩身を標榜する上記の3品目から医薬品成分が検出された。

福岡県は、効能効果をうたった健康食品は購入しないよう呼びかけている。現在のところ、当該製品摂取との因果関係が疑われる健康被害は報告されていない。なお、「RAPIDCUTS SHREDDED」は以前に国外でも医薬品成分混入のため注意喚起が出されている 。

■関連成分
ヨヒンビン (yohimbine)

ヨヒンベ (yohimbe,アカネ科のPausinystaliayohimbe、西アフリカ原産の高さ30 mになる常緑性の木) の樹皮に含まれる主要なアルカロイド。ヨヒンビンは劇薬であり、妊婦・授乳婦または小児は使用するべきではなく、専門家の指示のもと以外では使用してはいけない成分。

日本ではヨヒンベ樹皮が「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」の扱いとなっている。
【適応】老衰性陰萎、衰弱性射精、神経衰弱性陰萎 等
【副作用】発疹、発赤、めまい、発汗、虚脱感 等

オルリスタット、オーリスタット(Orlistat)
米国では処方薬および一般薬として認可されているが、日本国内では未承認。
慢性吸収障害、胆汁うっ滞、オルリスタットおよび関連化合物に過敏症をもつ患者では禁忌。甲状腺機能低下症などの器質性肥満の患者は処方外。

神経性食欲不振症(拒食症)および過食症の患者への処方は不適切。妊娠中の使用は推奨されない。授乳中は摂取すべきではない。併用により免疫抑制薬のシクロスポリンの血中濃度を低下させるため、両剤の同時服用は禁止 (1) 。


 脂質分解酵素であるリパーゼを可逆的に阻害し、食事由来脂質の消化管吸収を抑制する作用があるため、食事由来の脂溶性ビタミンおよびカロテノイド類の吸収が低下する (1) 。脂溶性である抗不整脈薬のアミオダロンの吸収を抑制するという報告がある
(PMID:12723464)


 【適応】肥満症(1)
【副作用】医薬品の作用メカニズムに由来する消化器症状。放屁、便意切迫、脂肪便、排便の増加および便失禁(1)

■関連情報
厚生労働省ウェブページ (2017年5月29日) →
「医薬品成分を含有する健康食品等の発見について」
外国製健康食品の入手や個人輸入等についての注意事項等→「健康食品や医薬品、化粧品、医療機器等を海外から購入しようとされる方へ (厚生労働省作成2012年版) 」