2017年6月17日 08:39

GLAにEPAとDHAを組み合わせた別の研究で、ドライアイ症候群(乾性角結膜炎)である閉経後の患者への効果を示したものがあります。

ドライアイは、加齢や、一部の炎症性自己免疫状態によっても見られます。この研究では、導涙機能障害がある患者38人を、GLAとEPA・DHAの組み合わせを与えるグループ(サプリメントグループ)と、プラセボを与えるグループのいずれかに無作為に分け、6カ月追跡しました。試験の開始時における被験者の評価では、眼表面疾患指数(OSDI)、(涙の生成量を調べる)シルマー検査、角膜の平滑度検査など、いくつかの検査を行いました。そして4週後、12週後、24週後に再評価を行いました。

24週後の時点で、サプリメントグループには、眼表面疾患指数のスコアに改善(低下)が見られ、プラセボグループのスコアが34であったのに対し、21となっていました。

また、表面の非対称性指数も、サプリメントグループのほうが有意に低くなっていました(0.37対0.51)。いずれの処置によっても、涙の生成量と、角膜・結膜の染色検査結果に対する影響は見られませんでした。

(Sheppard JD Jr, et al., Long-term supplementation with n-6 and n-3 PUFAs improves moderate-to-severe keratoconjunctivitis sicca: a randomized double-blind clinical trial. Cornea. 2013 Oct;32(10):1297-304.)

【コンクリュージョン】

 ドライアイは、自己免疫疾患であるシェーグレン症候群という病気に見られるものですが、独立した問題としても見られます。

上記の必須脂肪酸のサプリメントは、その抗炎症作用によって症状軽減に役立つことがあります。GLAは、プロスタグランジンに作用することから、免疫機能にも役立ちます。繰り返しになりますが、GLAの通常用量は1日当たり240~360 mgで、オメガ3脂肪酸の一般的な用量は1日1,000~2,000 mgです。