2017年6月17日 08:50

「クルクミン」の画像検索結果

 クルクミンは、ポリフェノールの一種であるフィトケミカルで、スパイスであるターメリックに含まれています。抗炎症性と抗酸化性があり、数々の化学物質による肝臓毒性を低下させ、血小板凝集の低減(アテローム性動脈硬化からの保護)をもたらします。

メラノーマ(黒色腫)の転移を防ぐ可能性もあります。また、ターメリックが入ったカレーをたくさん食べるインドではアルツハイマー病の割合が異常に低く、クルクミンがその一因であると考えられています。

新たな基礎研究では、直腸結腸ガンの治療に用いる化学療法剤にクルクミンを加えると役立つことが示唆されています。この研究は、直腸結腸ガンの患者由来の肝転移部を用いて、化学療法のみの場合と、クルクミンを組み合わせた場合との違いを調べたものです。

5-フルオロウラシルとオキサリプラチンという化学療法剤にクルクミンを加えた場合、増殖の抑制効果ならびにアポトーシス(プログラムされた細胞死)の促進効果が高くなりました。

クルクミンのみを用いた場合、ならびに、化学療法剤とクルクミンを組み合わせて用いた場合に、特定の細胞性腫瘍マーカー値に低下が見られました。

フェーズI(第1相)の用量漸増試験では、直腸結腸ガンの肝転移がある患者にクルクミンを、たとえ1日当たり最大2,000 mg与えた場合でも、安全で、かつ耐えられることがわかりました。

(James MI, et al., Curcumin inhibits cancer stem cell phenotypes in ex vivo models of colorectal liver metastases, and is clinically safe and tolerable in combination with FOLFOX chemotherapy. Cancer Lett. 2015 Aug 10;364(2):135-41.)


【コンクリュージョン】

カレーを食べない人は、約500 mgのクルクミン(のサプリメント)を1日2回を摂ることをお勧めします。