2017年6月17日 10:17
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痛風による関節の痛みは、食生活を整えることで容易に避けられる可能性があるという研究報告が、「BMJ」オンライン版に5月9日掲載された。痛風は血中の過剰な尿酸により生じ、強い痛みや腫れを呈する。炎症性関節炎としては最もよくみられるもので、米国や英国ではこの数十年間で罹患率が上昇しているという。

この研究によると、DASH食(高血圧を防ぐための食事療法)に従う、つまり果物や野菜、豆類、ナッツ類、低脂肪乳製品、全粒穀物を多く摂り、塩分、加糖飲料、赤肉、加工肉を減らすと、血中尿酸値を低下できる可能性があることが分かった。逆に、不健康な西洋式の食事を続ける、つまり赤肉や加工肉、フライドポテト、精製穀物、菓子、デザートなどを多く摂っていると、痛風リスクが高まるという。

米レノックス・ヒル病院(ニューヨーク市)臨床栄養管理者のJen Brennan氏は、この知見は驚くべきものではないとコメントしている。「体内で尿酸に分解されるプリン体は、赤肉や内臓肉に多く含まれることが知られるが、DASH食ではこれらの肉の摂り過ぎが制限される。

一方、体内から尿酸を排出するには水分やビタミンCの摂取が望ましいとされ、DASH食で果物や野菜を多く摂るよう推奨されることはその一助となる」と、同氏は指摘する。

今回、米ハーバード大学医学部(ボストン)の研究チームは、医療従事者追跡調査(HPFS)に参加した男性4万4,000人超のデータを分析した。対象者は1986年の研究開始時に40~75歳であり、痛風の既往がなく、4年ごとに食習慣に関する質問票に回答した。

2012年までの26年間にわたる追跡で、1,700人超が痛風を発症した。

解析の結果、DASH食の食事パターンに最もよく従っていた対象者では、最も従っていなかった対象者に比べて、痛風を発症する可能性が低いことが明らかになった(調整相対リスク:0.68)。一方、一般的な西洋式の食事を摂っていた対象者では、痛風を発症する可能性が高くなることが分かった(同1.42)。

今回の研究は因果関係を証明するデザインではないが、この結果は、痛風リスクの予防策としてDASH食が魅力的である可能性を示唆していると、研究チームは結論づけている。

研究筆頭著者のSharan Rai氏は、「尿酸降下薬を必要とするほどではない、あるいは服薬を避けたい痛風患者にとっても、この食事療法は優れた選択肢となりうる。

また、大多数の痛風患者には高血圧も認められるため、DASH食に従うことで両方の疾患に対応でき、“一石二鳥”となる可能性がある」と述べている。


More information

The U.S. National Institute of Arthritis and Musculoskeletal and Skin Diseases has more on gout.

SOURCES: Jen Brennan, R.D., clinical nutrition manager, Lenox Hill Hospital, New York City; Dana Angelo White, M.S., R.D., registered dietitian and clinical assistant professor of athletic training and sports medicine, Quinnipiac University, Hamden, Conn.; Massachusetts General Hospital, news release, May 9, 2017; BMJ, news release, May 9, 2017