22~60歳の成人約1,000人を対象として、平日と休日の睡眠パターンと睡眠の質、さらには不眠、全般的な健康について尋ねたところ、睡眠パターンのずれが1時間生じるごとに、心疾患と診断される可能性が11%高まり、健康状態が「良くない」または「まあまあ」と回答する人が28%増えた。また、社会的時差ぼけがひどくなると、気分の落ち込み、眠気、疲労を感じる可能性が高まった。
これらの関連性は、結果に影響しうる収入や教育といった要因を考慮に入れても依然として認められた。今回の研究は因果関係を証明するデザインではなく、関連性を示したに過ぎないが、過去の研究でも社会的時差ぼけが肥満などの問題に関連することが示されている。
Forbush氏は、「社会的時差ぼけが起きる仕組みはホルモンと概日リズムで説明できる可能性が高い。これは旅行で生じる時差ぼけと同じものだが、社会的時差ぼけは慢性化することが少なくない。どのくらい社会的時差ぼけが続くと健康障害につながるのかは、今後の研究課題だ」と述べている。
この知見は米国睡眠学会(SLEEP 2017、6月3~7日、ボストン)で発表された。学会発表された知見は通常、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。
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To learn more about sleep and health, see American Academy of Sleep Medicine.
SOURCES: Alon Avidan, M.D., M.P.H., director, UCLA Sleep Disorders Center and professor and vice chair, neurology, UCLA David Geffen School of Medicine, Los Angeles; Sierra Forbush, research assistant, University of Arizona Sleep and Health Research Program, Tucson; June 5, 2017, Associated Professional Sleep Societies meeting, Boston
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