2017年7月21日 19:29

「揚げ物」の画像検索結果

コレステロールはダイエットの敵ではない! テレビのチャンネルを回せば「○○を飲めばやせる!」新聞を開けば「○○健康器具で○kgダイエット!」。日本人はこんなことを続けてそろそろ10年が経とうとしています。

皆さんの中にも肥満を気にされて、食事制限、ダイエット食品の摂取、スポーツジム通いをされている方がいらっしゃるのではないでしょうか?肥満の大敵は何?と聞いたら、ほとんどの方が「コレステロールの摂りすぎ」「運動不足」と答えられるのではないかと思いますが、さて、この「コレステロール」について正しい知識を持っていらっしゃる方が何人いらっしゃるでしょうか?

とかく肥満の大敵として疎まれているコレステロールですが、「悪玉のLDLコレステロール、善玉のHDLコレステロール」、「心臓病にはコレステロールは大敵」「脂肪だからコレステロールは太る」、いずれも間違った知識ではないことも事実です。 問題は、「肥満=コレステロール」のイメージが1人歩きしすぎてしまったことにあります。

肥満改善やダイエットのためにコレステロールを避けた食事、また食事量そのものを制限することによって確かに体重そのものを落とすことは可能でしょうが、それと同じに健康のレベルも落とすことになることの認識が低すぎることも事実です。

まず、人間の体内にあるコレステロールを100%とすると、その80%は数々の食物栄養素によって肝臓が作り出し、残りの20%が直接的にコレステロールを含む食物摂取によって構成されています。

これを裏付ける興味深い例があり、コレステロールが豊富に含まれると言われている卵を1日に1ダース、1週間続けて食べても血中のコレステロール値にほとんど変かは見られませんでした。また、肝臓におけるコレステロール生産の能力は年齢とともに低下してくることも事実です。

もう1つの事実として、ダイエットには非常に興味をお持ちの女性に知っておいていただきたいことがあります。
人間には生きていくため、また子孫を残すために必要で重要な働きを担う「ホルモン」という物質があります。特に女性には直接的・間接的に代謝、妊娠、神経系で重要な働きを担うプロゲステロン、エストロゲンと言われる女性ホルモンがありますが、これらのホルモンを作る源になっているのがコレステロールであることはあまり知られていません。

プロゲステロン、エストロゲンは女性にとって非常に重要なホルモンであり、月経、妊娠に関わるだけでなく、骨の形成、神経伝達、老化などにも深く関与しています。このようにコレステロールは人間にとって非常に重要な物質であり、誤った知識によるダイエットは非常に危険であるということです。

HDLコレステロールレベルを向上させ、正しい食事と不足しがちなビタミン・ミネラルの補給によって肥満や心臓病を改善、予防することを心がけてください。