■注意喚起および勧告内容
2017年11月30日、英国MHRA (The Medicines and Healthcare products Regulatory Agency) が痩身製品のインターネット購入に関する調査結果を公表。
■解説
この調査は、英国MHRAがダイエットを支援する企業と共同で、ダイエットをしている1,805人を対象に実施したもの。回答者の3人に1人がインターネットを介して痩身製品の購入した経験があり、購入製品を使用した者の63%が下痢、出血、視界不良、心機能障害などの有害事象を経験したことがあると回答した。また、有害事象経験者の81%は、体調不良になったことについて報告していなかった。
インターネットで痩身製品を購入する動機としては「即効性が約束されている」 (77%) 、「人に知られずに購入できる」 (57%) 、「医師や薬剤師に相談したくない」 (44%) などがあげられた。
今回の調査回答者のうち4割は、痩身製品による有害事象のリスクを認知していたが、それでも「どうしても痩せたい」という理由で利用している者が見受けられた。
英国MHRAは、インターネットを介して販売されている違法製品は安全性の評価を受けていないこと、過去に押収された製品が不衛生な環境で製造されていたことなどをあげ、より安全で適切な方法でのダイエットを検討するように呼びかけている。
今回の調査は、インターネット経由で医薬品やサプリメントを購入することのリスクを周知するfakemedsキャンペーンの一環として実施されたもの。2016年には、460万点以上の偽造医薬品が押収され、5,000以上の医薬品違法販売サイトが閉鎖を命じられた。
■関連情報
英国MHRAウェブページ (2017年11月30日、英語)
→「New research shows desperate dieters in danger - the secret world of online slimming pills」