2018年1月21日 17:46
■症例
・肥満の37歳男性 (アメリカ) が、体重減少目的で「Hydroxycut Hardcore」を10日間摂取したところ、短時間の意識消失を繰り返し経験し、全身性強直性間代性発作を生じて救急搬送された。当該製品の摂取中止と加療により改善した (PMID:28653348) 。
・66歳男性とその妻 (中国) が、アテローム性動脈硬化症予防を目的に、地元の漢方医から購入した中国伝統医薬品15 g/日を8カ月間摂取していたところ、1カ月間の食後の腹痛、10日間の便秘のため受診。正球性貧血、赤芽球増加、血中のビリルビンとAST値の上昇、肝嚢胞が認められた。血液および尿中の鉛濃度が高値であり、当該製品から高濃度の鉛 (4,000 mg/kg以上) が検出されたことから鉛中毒と診断され、摂取中止と加療により改善した (PMID:29081456) 。
・双極性障害、心的外傷後ストレス障害、アルコール乱用の既往歴、ペニシリンに対するアレルギーを有し、セルトラリン (選択的セロトニン再取り込み阻害薬) など多数の医薬品を長期間にわたって摂取方法・用量を守らずに服用していた28歳男性 (アメリカ) が、体重減少、エネルギー増強などを目的として5-ヒドロキシトリプトファン含有製品など21種類以上のダイエタリーサプリメントを使用したのちにトレッドミルで高速走行したところ、両ふくらはぎに強い痛み、筋痙攣を生じて救急外来を受診。クレアチンキナーゼ上昇、両下肢の浮腫を生じ、筋膜切開と加療により改善した。セルトラリンと5-ヒドロキシトリプトファンの併用を原因とするセロトニン症候群により生じた急性コンパートメント症候群と診断された (PMID:28839121) 。
・双極性障害、心的外傷後ストレス障害の既往歴がある26歳男性 (アメリカ) が、ウェイトトレーニングの向上を目的に、友人より入手したDMAA含有サプリメント「MuscleMeds’ Code Red」を約1週間摂取したところ、定期健診で肝機能マーカー (AST、ALT) の上昇を指摘され、医療機関を受診。クレアチニンホスホキナーゼの顕著な上昇がみられ、横紋筋融解症と診断され、当該製品の摂取中止により改善した (PMID:28700759) 。
・ボディビルダーの35歳男性 (イタリア) が、体重減少を目的にサプリメント製品「Xenadrine EFX」を4ヶ月間摂取したところ、呼吸困難、めまいを生じ、拡張型心筋症と診断された (PMID:26680256) 。
・50代女性 (日本) が、倦怠感改善を目的に3種類の健康食品 (スピルリナ、霊芝、麹菌、玄米、大豆、貝カルシウムなどを含む2製品+アセロラ果汁、でんぷん加水分解物、オリゴ糖、レモン果汁を含む1製品) を約10年間使用していたところ、発熱と倦怠感が約6ヶ月間持続し、検査で抗核抗体陽性、肝機能マーカー (ALP、γ-GTP) の上昇が認められた。スピルリナ等を含む2製品を摂取目安量の6~7倍に増量して5ヶ月間摂取を継続したところ、肝機能が増悪し、肝生検で胆汁うっ滞が確認され、摂取中止と加療により改善した。薬剤リンパ球刺激試験 (DLST) で3製品すべてに対して陽性を示し、薬物性肝障害と診断された (2017200115) 。
・習慣的にエナジードリンクを多飲していた44歳女性 (アメリカ) が、1日のうちに「Monster Energy」を16オンス (約473 mL) ×5缶 (総カフェイン量800 mg) 摂取し、突然の激しい頭痛、項部硬直、羞明を生じて医療機関を受診し、クモ膜下出血と診断された。血管内コイル塞栓術による治療中に血管攣縮、中大脳動脈の梗塞を生じて片麻痺となり、その後歩行可能となったが右上肢の虚弱が残った (PMID:27481912) 。
・甲状腺機能低下症の既往歴がある26歳女性 (イスラエル) が、体重減少目的でダイエタリーサプリメント「One Slime」と「Amana Care」を2週間摂取したところ、異常行動、幻覚、不随意運動、顔面紅潮、めまいを生じ、加療により改善した。摂取していた製品を分析したところ、「One Slime」からシブトラミンとフェノールフタレインが、「Amana Care」からアロエエモジンが検出された (PMID:26818048) 。
・26歳男性 (アメリカ) が腰痛治療目的で、インド滞在中から約3ヶ月間、4種のアーユルベーダ製品を摂取したところ、上部腹痛、体重減少、食欲低下、暗色便、悪心、血の混じった嘔吐を生じて医療機関を受診。貧血と血中の鉛濃度上昇が確認され、摂取の中止と加療により回復した。摂取していたアーユルベーダ製品による鉛中毒と診断された (PMID:27364782) 。
・高血圧、片頭痛の既往がある50歳女性 (ポルトガル) が、茶、L-カルニチン、共役リノール酸含有の痩身用ハーブサプリメント「BioActivo Slim Duo」を摂取し始めた翌週、就寝中に吐き気、羞明、音恐怖を伴う拍動性頭痛を生じて救急外来を受診。頭部CT検査でくも膜下出血が確認され、その後も頭痛発作を繰り返し、右側片麻痺状態となったが、加療によって改善した。サプリメント摂取を原因とする可逆性脳血管攣縮症候群と診断された (PMID:28038897) 。
・グリア芽細胞腫の8歳男児 (ドイツ) が、中国漢方医に処方された中国ハーブティーを4回/日、摂取していたところ、脳室腹膜シャント術を受けるための全身麻酔導入前に経皮的動脈血酸素飽和度 (SpO2) が低値を示したため手術を延期した。ハーブティーの摂取中止により改善したしたため、翌日に施術した (PMID:27013078) 。
・36歳女性 (オランダ) がジインドリルメタンサプリメント製品 (ジインドリルメタン125 mg、ブロッコリー抽出物25 mg、ビタミンE抽出物2.35 mg、ライスミール含有) を4週間摂取したところ、かゆみ、痛みを伴う発疹、顔面浮腫、血中肝機能マーカーの悪化を生じ、摂取中止と加療により改善した。パッチテストにて摂取した製品に陽性を示したことから、サプリメントによる薬剤性過敏症症候群と診断された (PMID:26298826) 。
・29歳女性 (イタリア) が、インターネットで個人輸入した、テオブロミン、エボジアミン、バイオペリン、ビンカミン、カプサイシン、その他のハーブ抽出物および高濃度のカフェインを含む痩身用製品を数日間摂取したところ、温水シャワーを浴びている最中に激しい頭痛、視覚障害、平衡失調を生じて救急搬送された。可逆性脳血管攣縮症候群と診断され、摂取中止と加療によって症状は軽快したが、右目の半盲症が残った (PMID:27481111) 。
・高血圧、胃食道逆流疾患、変形性関節症、不眠症の既往歴があり、シルデナフィル、ヒドロクロロチアジド、オメプラゾール、コデイン/アセトアミノフェン、ヒドロキシジンを服用中の、運動習慣がある50歳男性 (アメリカ) がサプリメント製品「Fat Burn X」を2日間摂取したところ、両足および腰の痙攣、暗色尿、高CPKを生じ、摂取中止と加療により改善した (PMID:26811412) 。
・痛風性関節炎、アルコール中毒、胆嚢切除、耐糖能異常の既往歴があり、アロプリノール (痛風、高尿酸血症治療薬) を服用中の77歳男性 (ベルギー) が、血中脂質低下目的でベニコウジと緑茶抽出物を含有する製品「Controchol (R)」を1錠/日、1ヵ月間摂取したところ、黒色尿、無痛黄疸を生じ中毒性肝炎と診断され、摂取中止と加療により改善した (PMID:26971288) 。
・肥満の37歳男性 (アメリカ) が、体重減少目的で「Hydroxycut Hardcore」を10日間摂取したところ、短時間の意識消失を繰り返し経験し、全身性強直性間代性発作を生じて救急搬送された。当該製品の摂取中止と加療により改善した (PMID:28653348) 。
・66歳男性とその妻 (中国) が、アテローム性動脈硬化症予防を目的に、地元の漢方医から購入した中国伝統医薬品15 g/日を8カ月間摂取していたところ、1カ月間の食後の腹痛、10日間の便秘のため受診。正球性貧血、赤芽球増加、血中のビリルビンとAST値の上昇、肝嚢胞が認められた。血液および尿中の鉛濃度が高値であり、当該製品から高濃度の鉛 (4,000 mg/kg以上) が検出されたことから鉛中毒と診断され、摂取中止と加療により改善した (PMID:29081456) 。
・双極性障害、心的外傷後ストレス障害、アルコール乱用の既往歴、ペニシリンに対するアレルギーを有し、セルトラリン (選択的セロトニン再取り込み阻害薬) など多数の医薬品を長期間にわたって摂取方法・用量を守らずに服用していた28歳男性 (アメリカ) が、体重減少、エネルギー増強などを目的として5-ヒドロキシトリプトファン含有製品など21種類以上のダイエタリーサプリメントを使用したのちにトレッドミルで高速走行したところ、両ふくらはぎに強い痛み、筋痙攣を生じて救急外来を受診。クレアチンキナーゼ上昇、両下肢の浮腫を生じ、筋膜切開と加療により改善した。セルトラリンと5-ヒドロキシトリプトファンの併用を原因とするセロトニン症候群により生じた急性コンパートメント症候群と診断された (PMID:28839121) 。
・双極性障害、心的外傷後ストレス障害の既往歴がある26歳男性 (アメリカ) が、ウェイトトレーニングの向上を目的に、友人より入手したDMAA含有サプリメント「MuscleMeds’ Code Red」を約1週間摂取したところ、定期健診で肝機能マーカー (AST、ALT) の上昇を指摘され、医療機関を受診。クレアチニンホスホキナーゼの顕著な上昇がみられ、横紋筋融解症と診断され、当該製品の摂取中止により改善した (PMID:28700759) 。
・ボディビルダーの35歳男性 (イタリア) が、体重減少を目的にサプリメント製品「Xenadrine EFX」を4ヶ月間摂取したところ、呼吸困難、めまいを生じ、拡張型心筋症と診断された (PMID:26680256) 。
・50代女性 (日本) が、倦怠感改善を目的に3種類の健康食品 (スピルリナ、霊芝、麹菌、玄米、大豆、貝カルシウムなどを含む2製品+アセロラ果汁、でんぷん加水分解物、オリゴ糖、レモン果汁を含む1製品) を約10年間使用していたところ、発熱と倦怠感が約6ヶ月間持続し、検査で抗核抗体陽性、肝機能マーカー (ALP、γ-GTP) の上昇が認められた。スピルリナ等を含む2製品を摂取目安量の6~7倍に増量して5ヶ月間摂取を継続したところ、肝機能が増悪し、肝生検で胆汁うっ滞が確認され、摂取中止と加療により改善した。薬剤リンパ球刺激試験 (DLST) で3製品すべてに対して陽性を示し、薬物性肝障害と診断された (2017200115) 。
・習慣的にエナジードリンクを多飲していた44歳女性 (アメリカ) が、1日のうちに「Monster Energy」を16オンス (約473 mL) ×5缶 (総カフェイン量800 mg) 摂取し、突然の激しい頭痛、項部硬直、羞明を生じて医療機関を受診し、クモ膜下出血と診断された。血管内コイル塞栓術による治療中に血管攣縮、中大脳動脈の梗塞を生じて片麻痺となり、その後歩行可能となったが右上肢の虚弱が残った (PMID:27481912) 。
・甲状腺機能低下症の既往歴がある26歳女性 (イスラエル) が、体重減少目的でダイエタリーサプリメント「One Slime」と「Amana Care」を2週間摂取したところ、異常行動、幻覚、不随意運動、顔面紅潮、めまいを生じ、加療により改善した。摂取していた製品を分析したところ、「One Slime」からシブトラミンとフェノールフタレインが、「Amana Care」からアロエエモジンが検出された (PMID:26818048) 。
・26歳男性 (アメリカ) が腰痛治療目的で、インド滞在中から約3ヶ月間、4種のアーユルベーダ製品を摂取したところ、上部腹痛、体重減少、食欲低下、暗色便、悪心、血の混じった嘔吐を生じて医療機関を受診。貧血と血中の鉛濃度上昇が確認され、摂取の中止と加療により回復した。摂取していたアーユルベーダ製品による鉛中毒と診断された (PMID:27364782) 。
・高血圧、片頭痛の既往がある50歳女性 (ポルトガル) が、茶、L-カルニチン、共役リノール酸含有の痩身用ハーブサプリメント「BioActivo Slim Duo」を摂取し始めた翌週、就寝中に吐き気、羞明、音恐怖を伴う拍動性頭痛を生じて救急外来を受診。頭部CT検査でくも膜下出血が確認され、その後も頭痛発作を繰り返し、右側片麻痺状態となったが、加療によって改善した。サプリメント摂取を原因とする可逆性脳血管攣縮症候群と診断された (PMID:28038897) 。
・グリア芽細胞腫の8歳男児 (ドイツ) が、中国漢方医に処方された中国ハーブティーを4回/日、摂取していたところ、脳室腹膜シャント術を受けるための全身麻酔導入前に経皮的動脈血酸素飽和度 (SpO2) が低値を示したため手術を延期した。ハーブティーの摂取中止により改善したしたため、翌日に施術した (PMID:27013078) 。
・36歳女性 (オランダ) がジインドリルメタンサプリメント製品 (ジインドリルメタン125 mg、ブロッコリー抽出物25 mg、ビタミンE抽出物2.35 mg、ライスミール含有) を4週間摂取したところ、かゆみ、痛みを伴う発疹、顔面浮腫、血中肝機能マーカーの悪化を生じ、摂取中止と加療により改善した。パッチテストにて摂取した製品に陽性を示したことから、サプリメントによる薬剤性過敏症症候群と診断された (PMID:26298826) 。
・29歳女性 (イタリア) が、インターネットで個人輸入した、テオブロミン、エボジアミン、バイオペリン、ビンカミン、カプサイシン、その他のハーブ抽出物および高濃度のカフェインを含む痩身用製品を数日間摂取したところ、温水シャワーを浴びている最中に激しい頭痛、視覚障害、平衡失調を生じて救急搬送された。可逆性脳血管攣縮症候群と診断され、摂取中止と加療によって症状は軽快したが、右目の半盲症が残った (PMID:27481111) 。
・高血圧、胃食道逆流疾患、変形性関節症、不眠症の既往歴があり、シルデナフィル、ヒドロクロロチアジド、オメプラゾール、コデイン/アセトアミノフェン、ヒドロキシジンを服用中の、運動習慣がある50歳男性 (アメリカ) がサプリメント製品「Fat Burn X」を2日間摂取したところ、両足および腰の痙攣、暗色尿、高CPKを生じ、摂取中止と加療により改善した (PMID:26811412) 。
・痛風性関節炎、アルコール中毒、胆嚢切除、耐糖能異常の既往歴があり、アロプリノール (痛風、高尿酸血症治療薬) を服用中の77歳男性 (ベルギー) が、血中脂質低下目的でベニコウジと緑茶抽出物を含有する製品「Controchol (R)」を1錠/日、1ヵ月間摂取したところ、黒色尿、無痛黄疸を生じ中毒性肝炎と診断され、摂取中止と加療により改善した (PMID:26971288) 。