プロフィール
名前:酒井美佐子
平成4年東邦大学薬学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院にて病棟臨床薬剤師として9年間勤務後、カナダアルバータ大学・アメリカコロラド州立大学病院統合医療センターの研修を経て、平成15年統合医療ビレッジ薬剤部長。平成20年4月よりビオセラクリニック薬剤部長。日本ホメオパシー医学会認定薬剤師。ハーバルセラピスト。
大学(東京薬科大学、東邦大学、城西国際大学)や薬剤師卒後教育講座、一般向け講座にて、薬剤師の立場からサプリメントやハーブの正しい摂取方法などの普及につとめる。
薬剤師向け雑誌「日経ドラッグインフォメーション」連載、「ファーマネクスト」(じほう)、「デトックス・ダイエット」(幻冬舎)著書、「3日で毒素排出」(イーストプレス)監修など。

JAMA誌2008年6月25日号にこんな記事を見つけました。

「Effectiveness of home blood pressure monitoring, Web communication, and pharmacist care on hypertension control: a randomized controlled trial.」こちらから

アメリカ、ワシントン州で、

薬剤師によるインターネットを利用した患者支援の血圧モニタリング、血圧コントロールのケアを検討したランダム化試験の結果、

「インターネットによる薬剤師の管理は血圧コントロールを改善する」 と報告している。

(方法)インターネット接続可能な25~75歳の参加者778例。2005年6月から2007年12月にかけて、ネット支援は患者専用ウェブサイトを利用して行われた。

参加者は、①一般治療を受けるグループ ②自宅で血圧モニタリング+患者ウェブサイトを利用するグループ ③自宅での血圧モニタリング+患者ウェブサイト利用+インターネットを通じた薬剤師の管理支援を受けるグループに、ランダムに割り付けられた。

主要評価項目は、血圧140~90mm Hg未満にコントロールできた患者比率と、12ヵ月間の収縮・拡張期血圧の変化とした。

(結果)778例のうち730例(94%)が、追跡調査を完了し、正常血圧(140~90mm Hg未満)の比率は、①一般治療を受けるグループの31%と比べ、②自宅で血圧モニタリング+患者ウェブサイトを利用するグループは36%で、有意な上昇は確認されなかった(P=0.21)。

しかし、③自宅での血圧モニタリング+患者ウェブサイト利用+インターネットを通じた薬剤師の管理支援を受けるグループは56%で、①一般治療を受けるグループ(P<0.001)、、②自宅で血圧モニタリング+患者ウェブサイトを利用するグループ(P<0.001)と比べ高い改善が確認された。

(結語)インターネットの専用患者ウェブサイトを通して行われる情報提供と薬剤師による管理は、高血圧患者の血圧改善に役立つ。

 

日本でも、メタボ検診がはじまり、より患者さんとコミュニケーションが必要な時代になってきました。

今までは、医師主導で、行われてきましたが、医師は診断や治療で本当にお忙しいのです!患者さんのフォーローは私たち薬剤師にも重要なお仕事なんだ~~と思わせてくれる、興味深い論文でした!

私の勤めるビオセラクリニックでも、「メタボナビ」という健康コンシェルジュサービスをインターネット上で行えるシステムが導入され、院内の患者様は無料で登録し、利用可能になりました。

ビオセラクリニックの健康コンシェルジュは、3名。

管理栄養士の徳田先生。

薬剤・メディカルサプリメント担当は、私。

それから、ストレスマネージメントをしてくれる精神カウンセラーの先生。

 

導入したてのシステムですが、使い勝手や院内でのメリットなどなど、また報告していきたいと思います。

 

 

 

 

 

2008年7月 8日 15:19 | コメント(0) | トラックバック(0)
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