日々、新しいエビデンスが発表されているサプリメント。
そんな 「 サプリメントやハーブの情報はどこで見つけられますか? 」という質問をよく受けます。そこで、私がよく見ているサイトの一部をご紹介します。
参考になさってください。
独立行政法人 国立健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報(日本語)国民の健康の保持・増進及び栄養・食生活に関する調査・研究を行うことにより、公衆衛生の向上及び増進を図ることを目的とした公的機関としての役割をもつ独立行政法人のサイトです。
「健康食品の素材データベース」があり、その中にハーブ素材についての有効性、安全性、参考文献、総合評価について記載されています。
最近、登録された素材が充実し、参考になります。
Herb Med(英語)
アメリカのサイトで、報告されている研究論文にハーブ別にアクセスできるデータベースです。
ハーブを学名から、一般名から検索でき、各ハーブについて、臨床データ、薬理学的な基礎データ、調製法、副作用・相互作用や禁忌といった安全性情報などカテゴリーが分けられており、各々裏付けとなる研究報告を掲載したPubMedにリンクしています。
有料サイトです。ハーブを追及されたい方、情報発信したい方、ハーブを教えている方の必須サイトです。
アメリカの癌治療で用いられているサプリメントの内容も充実しています。
AHCC、サメ軟骨、タヒボやゲルマニウムの情報もあります。
このサイトが無料なのは、すばらしすぎです!
Fact Sheets on Dietary Supplements (英語)アメリカ NIH(米国国立衛生研究所)の一部門であるODSがサプリメントに関しての情報を発信しているサイトです。
一部NCAMにリンクされています。
連載依頼を受けてから、どのような形式で薬剤師の先生方にお役にたてるだろうと編集者との協議を重ね、出来上がったのがこの「サプリメント早わかり表」と「エビデンスを解説し、不向き・向き」をコンパクトにまとめたものでした!
いつも日経DIのプレミアムページを切り取ってくださり、ファイリングされて下さっている先生方、ありがとうございます。
サプリメントを勉強するにおいて、一番興味のあることは何でしょう?
薬剤師としては・・・「薬との相互作用」 「有効性エビデンスレベル」 「禁忌」 「作用メカニズム」 「副作用」 が大きなテーマでしょう。
日本では、シニア世代の人口を占める割合が多くなり、この世代は健康問題にとても興味を持ち、また処方薬もたくさん服用している世代ともいえます。
アメリカのリサーチでは、この世代の約30%が少なくとも1種類のサプリメントを摂取しており、医薬品との相互作用による危険性が懸念されています。
このようなこともあり、アメリカを中心とする研究施設で、「医薬品-サプリメントの相互作用のメカニズム」が多く研究され、発表されています。
薬物動態的相互作用に関連したCYP (特に1A2 、2C19 、2E1、2C9、2D6、3A4)は、薬物の代謝に関与する代表的な酵素であるが、なかでもCYP3A4 は、全医薬品の約50%の代謝に関与している分子種であり、サプリメントである「セントジョーンズワート(代謝誘導)」や「ガーリック(代謝誘導)」など注意が必要です。
相互作用のエビデンスレベルも In vitro や動物実験からの低いレベルから、RCTや臨床試験、コホート研究からの高いレベルまで分類されていて、セントジョーンズワートやガーリックなどは比較的高いレベルで報告されているのです。
低いレベルだからといって、注意しなくてもいいというわけでは、ありませんのでご注意を!
それでは、今までの4か月分の連載を添付しておきます。活用していただけたら、うれしいです♪
2007.10 脂質異常症.pdf
2007.11 糖尿病.pdf
2007.12 かぜとインフルエンザ.pdf
2008.01 高血圧症.pdf
東京都八王子市に、薬剤師によるサプリメント専門店「薬店・まろんサプリ」があります。
ここの管理薬剤師の安西先生もMSA ♪♪
EBMに基づいた安全性・有効性を重視した約50種類のサプリメントを扱っています。
先ほど、読売ウィークリーでまろんサプリが紹介されました。 こちらから
MSAの活躍の場、どんどん広がってほしいです!
安西先生もおっしゃっていますが、「コミュニケーションが一番重要。」
相談する人ができたというだけで、元気になる患者さんはたくさんいるものです。いかに明るいポジティブな医療スタッフと接したかで、医療が変えられるかも??
JPHC Study (Japan Public Health Center-based prospective Study) とは、厚生労働省がん研究班による多目的コホート研究のことです。
各研究機関で、多目的コホートに基づくがん予防など健康の維持・増進に役立つエビデンスの構築に関する研究を行っています。
たまに新聞などで、「〇〇〇〇〇の摂取で、△△△△(病気)のリスクが、◇◇◇した」と日本の研究が発表されますよね。それです。
* ホームページは、JPHC Study で検索をしてください。今までの研究成果・内容が詳しく書いてあります
つい昨日も、「野菜プラス果物で、男性の食道がん予防の可能性」の研究が発表されたばかりです。
その内容は、
45歳から74歳の男性約3万9000人を対象に、食道がん(扁平上皮がん)の発生について追跡調査がおこなわれた。
その間に116人が食道がんに罹患した。
年齢や居住地域、喫煙、飲酒の影響を取り除いて関連を分析したところ、
野菜と果物の合計摂取量が最少のグループに比べ、最高のグループでは食道がんリスクが約半分に低くなった。
全体で低下の傾向を見ると、摂取量が1日当たり100グラム増加するごとに、食道がんのリスクが約10%ずつ低下した。
種類別には、キャベツ・大根・小松菜などが含まれる十字花科(アブラナ科)の野菜で、統計学的に有意な関連がみられた。
(これは、がんを抑制するとされる成分『イソチオシアネート』を多く含むためと思われる)
次に、喫煙習慣・1日当たり日本酒にして2合以上の飲酒習慣の有無の組合せで4つのグループに分けて調べたところ、両方有りのハイリスクグループで、野菜と果物の合計摂取量が高いことによる食道がんのリスク減少効果が最も大きいことがわかった。(1日当たり100gの摂取量増加でリスクが約20%減)。
結果、
野菜と果物の食道がんに対する予防効果が見られた。この関連は、食道がんのリスク要因である喫煙と大量飲酒習慣があっても見られたが、その効果は禁煙や節酒による予防効果には及ばない。
野菜と果物、特に十字架科野菜の食道がん予防効果の確認には、今後さらに多くの研究での検討が必要であると結論付けている。
がんの分野の食事療法のなかで、デザイナーズフードというのがありますが、これはそれを裏付けたひとつの結果ですね。
デザイナーズフード
:天然の植物週に存在するがん抑制さようのある主成分を主体にして、がんを予防する効果が発揮できるようにデザインされた食品のことで、1990年にアメリカ国立がん研究所が中心となって、約40種類の食品をがん予防に効果が高いといわれる食品をピラミッドで表現しました。
服薬指導の中でも、食事のことは患者さんからよく聞かれると思います。
がん家系の人で、食事内容を心配されている方には、このデザイナーズフードの存在、情報提供してあげると納得されると思います。
暦の上では、立秋を過ぎましたが、この猛暑まだまだ続きそうです。。。
来週からいよいよお盆休み。家族や友人たちと涼しいところを目指してハイキングや山登りを楽しむ予定の人も多いと思います。
そんなときの必需品は「虫よけスプレー」。市販のものももちろんありますが、精油を利用することも自然療法ではよくされていることです。
使用できる精油は、「ラベンダー」、「ゼラニウム」、「レモングラス」、「ティートリー」や「ユーカリ」などです。
********* 持ち歩きスプレーの作り方 ********
スプレー容器(50ml)に無水エタノール5ml、ラベンダーまたはゼラニウム(またはブレンドで)の精油を4~5滴を入れてからふたを閉め、一度良く振ります。それから全量で50mlになるようにまた水を加えて、よく振れば完成です。
保存剤が入っていませんので、冷蔵庫に保管して2週間を目安に使い切ります。
最近のナセラでの虫除け対策は、お気に入りのゼラニウム。ゼラニウム中のシトロネロールが蚊よけ効果を発揮します。
そして、蚊(虫)にさされたら、皮膚にできるだけ早く真正ラベンダー精油を1滴をつけて痛みやかゆみを抑え、刺激が拡大するのを防ぎます。
精油は、使い方によってとても便利なものですが、「アレルギー反応」を起こす人もいることを念頭に置くことが大切です。
また、最近では犬用のアロマ虫除けスプレーも売られています。人より敏感な嗅覚をもっていますので、人と希釈度が異なりますのでご注意を。