プロフィール
名前:酒井美佐子
平成4年東邦大学薬学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院にて病棟臨床薬剤師として9年間勤務後、カナダアルバータ大学・アメリカコロラド州立大学病院統合医療センターの研修を経て、平成15年統合医療ビレッジ薬剤部長。平成20年4月よりビオセラクリニック薬剤部長。日本ホメオパシー医学会認定薬剤師。ハーバルセラピスト。
大学(東京薬科大学、東邦大学、城西国際大学)や薬剤師卒後教育講座、一般向け講座にて、薬剤師の立場からサプリメントやハーブの正しい摂取方法などの普及につとめる。
薬剤師向け雑誌「日経ドラッグインフォメーション」連載、「ファーマネクスト」(じほう)、「デトックス・ダイエット」(幻冬舎)著書、「3日で毒素排出」(イーストプレス)監修など。

7月4日、東京国際フォーラムでおこなわれた「日本統合医療普及推進協会が設立記念シンポジウム」。

鳩山前首相が来賓で挨拶がありました。

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鳩山氏は、「今後は病気にならないようにする医療体制を構築することが大事」として、予防や健康増進を軸とした統合医療の重要性を訴え、また「統合医療を推進する議員連盟を、党内の勉強会から超党派の勉強会に発展させたい」と語りました。

私は、基調講演で「サプリメント外来の実践と今後の展望」というテーマでお話しさせていただきました。

当院では、サプリメント外来というシステムではなく、「チーム医療」のなかで、自然療法部ナセラという位置で、医師や看護師、その他のコメディカルと患者情報を共有する中で、

サプリメントの相互作用、副作用のチェック、正しい摂取方法の啓もう活動をおこなっていることを説明しました。

医師がサプリメントを扱い、指導し、処方し、フォローしていくのはある一部の医師にしかできないことも現実であり、

統合医療の中で、サプリメントを正しく使っていくためには、医師の右腕として医薬品にも長けた「薬剤師」の存在がこれから不可欠であることも。(まだまだ道のりは遠いですが・・・)

多くの方とお知り合いになれて、有意義な会となりました。

 

2011年7月 9日 14:34 | コメント(1) | トラックバック(0)

先週、中央労働災害防止協会の心理相談専門研修に参加してきました。

看護師さんや保健師さん、産業カウンセラーさんたちが多く受講するメンタルヘルスの講座です。この講座、すごく人気が高いのか、東京研修はいつもキャンセル待ち・・・

私は、お仕事上、患者さんの悩みを聞くことが多いので、参加してきました。

THPとは、トータルヘルスプロモーション・プランの略で、昭和63年から厚生労働省が働く人の健康の保持増進のために推奨されているものです。働く人=企業ということで、中央労働災害防止協会の会長は御手洗富士夫さんなんです。

今回の研修で、一番役に立ちそうなことは、「自律訓練法」。

自律訓練法とは、1932年にドイツの精神科医シュルツ(Schultz,J.H.)によって創始された自己催眠法であり、治療技法である。ストレス緩和、心身症、神経症などに効果があるリラクセーション法です。

緩和ケアでも使用されており、患者さんのセルフケアとして使えそうでした。

それにしても、今回の研修で、企業内で起こっている様々な問題点を聞きました。リストラに過重労働・・・自殺・・・日本人は、世界的に見ても自殺者が多く、その数は、交通事故死よりはるかに多いのですね。産業医、産業看護師はいるのに、なぜ産業薬剤師はいないのだろう???そんな疑問も持ちました。

企業内に薬剤師がいたら、それこそOTCやサプリ、ハーブ、アロマなどの引き出しを使って、メンタルケアにも役立てられるのではないかと・・・

ということで、研修で、大手企業勤務の人たちとお話できて、新鮮な気持ちになりました♪

 

 

2009年4月28日 16:05 | コメント(0) | トラックバック(0)

東京女子医大の高崎健先生笠貫宏先生を中心とした創合健康医学研究所主催のセミナーが行われました。

私は、薬剤師・メディカルサプリメントアドバイザーとして参加しました。

「創合医療」とは造語で、西洋医学をベースとして、いろいろな代替療法を組み合わせて具体的に医療の中に組み込むシステムを考えることで、いわゆる統合医療です。

セミナーでは、病気や症状をテーマにして、ケーススタディを話し合い、各代替療法分野の方々と共同研究をしていくことが同意されました。

つまり、臨床心理、音楽療法、アロマセラピー、温熱療法、サプリメント療法などを具体的にどのように評価していくかという共同研究プロジェクトです。

論文にするには、何を指標にするのか、バイアスをかけない方法など必要なので、これからさらに具体化していきそうです♪

今回のセミナーテーマは、「高血圧症」でしたが、早稲田大学人間科学学術院准教授の鈴木伸一先生による「服薬を拒否していた高血圧患者の認知行動療法の介入による症状改善症例」や、東京女子医大循環器内科の桑原和江先生による「メンタルヘルス」の話がありました。

そこで、近年のINTERHEART研究において、心理社会的ストレスは、ほかの危険因子と同様に心筋梗塞の危険因子であることが実証され、臨床上、ストレスが循環器疾患に与える影響が注目されていること、

ストレスの循環器系への作用機序は、

①交感神経‐副腎髄質系の活性による、アドレナリン、ノルエピの放出が、心拍・血圧・発汗・呼吸・筋緊張・血糖↑

②視床下部‐下垂体‐副腎皮質軸(HPA軸)を介する糖質コルチコイド分泌↑による、血圧↑、インスリン抵抗性↑、内臓脂肪肥満型の増悪、ATⅠ受容体の発現増加、コレステロール↑、動脈硬化促進

であること。

また、日常診療におけるうつ病診断のポイントとして、(DSM-IV)

①ここ1か月、毎日のようにほとんど1日中、憂うつだったり、沈んだ気持ちでいましたか?

②ここ1か月、ほとんどのことに興味がなかったり、たいてい、いつもなら楽しめていたことが楽しめなくなったりしていましたか?

このうち一つでも当てはまれば、その後、うつ病の診断問診へとすすむということです。

うつ病の診断は、DSMが診断基準となったようですが、これは、アメリカの診断方法・・・、島国である日本人にはなかなか無理があるような、、、意見もでたりしました。

それより、心身症が世界的には死語になっていることも、驚きです。

病院で、あなたはうつ病です、、なんて言われたら、相当へこみますし、立ち直るのも時間がかかりそう、、、そうなる前に、自然療法での癒しやカウンセリングを、利用してもらいたいものです。

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2008年9月17日 10:22 | コメント(0) | トラックバック(0)